本記事では、nodeの停止/起動(メンテナンスモードの終了) 手順 についてご紹介します。
はじめに
ホストの保守作業などの関係でESXiの停止/起動を行う際には、必ずメンテナンスモード を経由する必要があります。
メンテナンスモードへの切り替えを挟む事で、安全な停止/起動を実現します。
VxRail Managerを利用したnode停止/起動(メンテナンスモードの終了)
(VxRMやVxRail plugin経由での操作)
Dell Model VxRailでは、VxRail Managerから1node単位で停止/起動(メンテナンスモードの終了)が可能です。
停止
※ 注意 ※
VxRail Managerからのnode停止におけるメンテナンスモードオプションは、
"他のホストからデータアクセスできることを確認する(アクセシビリティの確保)"のオプションにあたります。
60分以内にメンテナンスモードを解除しなければ、再同期が開始されます。
再同期が開始されるdefault60分を延長したい場合、以下VMware KBに則り設定時間を変更しておきます。
- VSAN におけるホスト障害時の修復遅延時間の変更 (2147736)
https://kb.vmware.com/kb/2147736
◆4.7.100以前の場合(VxRail Manager UIおよびvSphere WEB Clientの場合)
1.[稼働状態] > [物理]タブ > [対象node] > 背面アイコン > "シャットダウン"を選択します。

2.チェックを入れて"確認"をクリック

3.事前チェックが走ります。
pass後、 "続行"をクリックすれば メンテナンスモードの移行 並びに シャットダウンが開始されます。

4.以下のようにステータスが遷移していきます。



◆4.7.100以降の場合(HTML5 vSphere Client)
1. HTML5 vSphere Clientにログインいただき[ホストとクラスター(Host and Cluster)]を
クリックし、左側のナビゲーションからVxRailクラスターを選択します
2. [監視(Monitor)]タブをクリックし、左側の内側のナビゲーションバー
から[VxRail]> [アプライアンス(Appliance)]を選択します。

3.表示するアプライアンス(ノード)の画像をクリックしてから、右側にある[ホストの詳細の表示]
リンク(ホスト名)をクリックします。
アプライアンスの正面図と背面図が表示されます。
※[監視(Monitor)]>[VxRail]>[アプライアンス(Appliance)]から該当ノードの
[ホストの詳細の表示]からノードの物理ビューを表示させて操作ください
4. [アクション]をクリックして、[ホストのシャットダウン]を選択します。
VxRail Managerがシャットダウンの事前チェックルーチンを開始すると、
[ホストのシャットダウン]ウィンドウが表示されます。

5. 事前チェックルーチンによって検出された問題を修正します。

6. 事前チェックルーチンが正常に完了したら、[続行]をクリックしてノードをシャットダウンします。
※ 注1 ※
vSphere Standard Editionライセンスを利用している場合 DRSが利用できないため、
web clientから事前に手動でvMotionし 仮想マシンを他nodeへ移行 または シャットダウンしておく必要があります。
操作が完了するまで、事前チェックでエラーが出力されシャットダウンが出来ません。
ただしvSphere 7.0 U1以降のvSphere Cluster Services (vCLS)の仮想マシンは手動でのシャットダウン/移行は不要です
参考:vSphere 7.0 Update 1 の vSphere Cluster Services (vCLS) (80472)
https://kb.vmware.com/s/article/80472?lang=ja
https://kb.vmware.com/s/article/80472

※ 注2 ※
DRSが ONでも"自動化レベル"が"手動"の場合、事前チェックはpassするものの
本設定では自動でDRSが作動しないためにメンテナンスモードが19%で止まったままの状態となります
(vmotion待ちの状態)。そのため、web clientから適宜手動でvMotionを実施する必要があります。

起動(メンテナンスモードの終了)
1.電源ボタン または BMCより電源ON(参考:VxRail:BMCを利用した電源制御 )します。
2.ESXiが正常に起動完了後、”メンテナンスモードの終了"を選択します。
◆4.7.100以前の場合(VxRail Manager UIおよびvSphere WEB Clientの場合)

◆4.7.100以降の場合(HTML5 vSphere Client)


停止/起動ができないケースでの停止/起動(メンテナンスモードの終了)
(VxRMやVxRail plugin経由ではない操作)
VxRail Managerで対象nodeが "消失(Lost)"でmissing表示となっている場合、
vSphere WEB Clientからnode 停止/起動(メンテナンスモードの終了)を実施する必要があります(手順は後記)。

**Memo**
VxRail Managerからnode 停止を実施すると、自動的にクラスタ 正常稼働モニタリングがミュートします。
ミュート状態 = その時点での各node情報を保持し、情報を更新しない状態 となります。
本ミュートを解除(OFF)してしまうと対象のnode情報を更新するようになるため、
シャットダウン(またはメンテナンスモード)状態の情報を更新してしまい、"消失(Lost)"でmissing表示となります。
結果、VxRail Manager上で”メンテナンスモードの終了"が実施できなくなります。
ミュートがONの場合、VxRail Manager画面上部に黄色警告でその旨が表示されます。


WEB Client/vSphere Client を利用したnode 停止
Quanta Model VxRail 環境、またはVxRail Manager で対象nodeがmissing表示であるDell Model VxRail環境である場合、
vSphere WEB Client/vSphere Clientから操作が必要です。
停止
1.vSphere Standard Editionライセンスを利用している場合、DRSが利用できないため
事前に手動でvMotionし、仮想マシンを他nodeへ移行しておきます。
リソースに余裕がない場合は必要に応じて仮想マシンをシャットダウンします。
2.対象のnodeを右クリックし、[メンテナンスモード] >> [メンテナンスモードの切り替え]を選択
◆4.7.100以前の場合(VxRail Manager UIおよびvSphere WEB Clientの場合)

◆4.7.100以降の場合(HTML5 vSphere Client)

2.以下いずれかのオプションにチェックを入れて、メンテナンスモードへ移行します。
VxRail4.0.xxx(vSAN6.2) | VxRail4.5.xxx(vSAN6.6) | VxRail4.7(vSAN6.7) | VxRail 7.0 (vSAN 7.0) |
全データの移行 | 全てのデータを他の ホストに退避する | 全データの移行 | 全データの移行 |
アクセシビリティの確保 | 他のホストからデータアクセス できることを確認する | アクセシビリティの確保 | アクセシビリティの確保 |


前者を選択すると、後者よりデータ移行に時間が掛かります。
後者を選択すると、前者より早くメンテナンスモードへ移行出来ますが、
60分以内にメンテナンスモードを解除しなければ再同期が開始されます。
再同期が開始されるdefault60分を延長したい場合、以下VMware KBに則り設定時間を変更しておきます。
- VSAN におけるホスト障害時の修復遅延時間の変更 (2147736)
https://kb.vmware.com/kb/2147736
3.メンテナンスモードへの移行完了後、対象のnodeを右クリックして[電源] >> [シャットダウンを選択します。
◆4.7.100以前の場合(VxRail Manager UIおよびvSphere WEB Clientの場合)
◆4.7.100以降の場合(HTML5 vSphere Client)

起動(メンテナンスモードの終了)
1.電源ボタン または BMCより電源ON(参考:VxRail:BMCを利用した電源制御 )します。
2.ESXiが正常に起動完了後、対象のnodeを右クリックし [メンテナンスモード] >> [メンテナンスモードの終了]を選択します。
◆4.7.100以前の場合(VxRail Manager UIおよびvSphere WEB Clientの場合)

◆4.7.100以降の場合(HTML5 vSphere Client)
