VMware Global Community
yamamototakashi
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VMware化(ESXi7.0)すると、ファイルバックアップ処理(サーバ間でのXCOPY)が遅くなる事象を改善する方法を教えてください。

Windows2008R2サーバ上で稼働しているシステムを以下の方式でVMware化すると、仮想マシン間のファイルコピー処理時間が13分から19分に増加するようになった。

<VMware化の内容>

  以下の2つの旧サーバを新サーバにVMware化した。

  【旧サーバの仕様】

   ①機種 HP DL320 Gen8 4LFF P222

   ②メモリ:12GB

   ③ディスク:1TB7.2k SC 3.5 6G

   ④OS : WindowsServer 2008 R2 Standard SP1

  【新サーバの仕様】                    

   ①機種 HP DL325 Gen10 4LFF 第2世代EPYC NCモデル

   ②メモリ:16GB

   ③ディスク:1TB7.2krpm

   ④OS : WindowsServer 2008 R2 Standard SP1(Windows Server 2019 Standardからダウングレード)

   ⑤仮想マシンは1つのみ構築

  【仮想化S/W】

   VMware ESXi7.0 無償版

  【データコンバージョン】

   VMware-converter-en-6.2.0-8466193.0 ツールで P2V を実行

  【新サーバ上のCPU、メモリ等の設定値】

   データコンバージョンツールで作成した仮想マシンの設定値をそのまま使用(デフォルト値そのまま)

何か、仮想マシン詳細設定値を変更する等で改善できる方法があれば教えていただきたい。

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VM_Yamato
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ご質問への回答をするに当たり何点か認識合わせをしたい項目がありますので、お知らせいただけると幸いです。

  • "VMware化する"という表現は、元々物理マシンにインストールしていたOSを、仮想マシン化することを指しているという理解で良いでしょうか?(Converterのお話が出てきているので恐らくそうだろうと解釈しています)
  • 上記が正しい場合、最初の投稿で挙げておられます【旧サーバ】上にはWindows Server 2008R2がインストールされていたが、それをConverterを用いて仮想マシン化して、【新サーバ】上のESXi上に展開して動かしている構成でしょうか?
  • 上記が正しい場合、表題には【サーバ間でのXCOPY】とありますので、上記仮想マシン以外のマシンも通信相手として存在するようですが、それはどちらに存在するのでしょうか。
  • 本環境にはvCenter Serverは存在しますか?(存在するかどうかで、パフォーマンス側面の評価に用いる事が出来るパフォーマンスチャートグラフが異なるので質問です)
  • 物理環境としては、1台の物理サーバのみで運用に見えますが、この認識は正しいでしょうか?
  • ファイルコピー自体は時間はかかるものの、エラーは無く正常終了しているという事で間違い無いでしょうか。また実行条件については次のような変更点は有りませんでしょうか?(データサイズ自体が比較前後で大きく変わっている、またはジョブの実行時間帯が変わっているなど)

VMware vSphere ESXi環境においてパフォーマンスを見る方法はいくつかありますが、環境を知ることで適切なご案内が可能となりますので、上記の質問をさせていただいております。

頂いた内容次第では追加での確認をさせてもらう場合もありますので、都度教えていただけると幸いです。宜しくお願い致します。

Yamato Sakai
Technical Training Instructor | Dell Technologies Education
VCP-DCV 5,6.x, 2020, 2021
VCIX-DCV
VCIX-NV
vSAN HCI Master Specialist
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yamamototakashi
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YM_Yamato様

ヤマモトです。

ご質問に対して以下にご回答します。

  • "VMware化する"という表現は、元々物理マシンにインストールしていたOSを、仮想マシン化することを指しているという理解で良いでしょうか?(Converterのお話が出てきているので恐らくそうだろうと解釈しています)

 ⇒その通りです。

  • 上記が正しい場合、最初の投稿で挙げておられます【旧サーバ】上にはWindows Server 2008R2がインストールされていたが、それをConverterを用いて仮想マシン化して、【新サーバ】上のESXi上に展開して動かしている構成でしょうか?

 ⇒その通りです。

  • 上記が正しい場合、表題には【サーバ間でのXCOPY】とありますので、上記仮想マシン以外のマシンも通信相手として存在するようですが、それはどちらに存在するのでしょうか。

 ⇒どちらのサーバも同様なConverterで構築した仮想マシンです。

  • 本環境にはvCenter Serverは存在しますか?(存在するかどうかで、パフォーマンス側面の評価に用いる事が出来るパフォーマンスチャートグラフが異なるので質問です)

 ⇒存在していません。

  • 物理環境としては、1台の物理サーバのみで運用に見えますが、この認識は正しいでしょうか?

  ⇒物理サーバ上に稼働している仮想マシンは1つという意味です。(この構成上の仮想マシン間でのファイルコピー処理です。)

  • ファイルコピー自体は時間はかかるものの、エラーは無く正常終了しているという事で間違い無いでしょうか。また実行条件については次のような変更点は有りませんでしょうか?(データサイズ自体が比較前後で大きく変わっている、またはジョブの実行時間帯が変わっているなど)

  ⇒エラーは発生していません。データサイズは日々増加していますが、VMware化の前後で大きく増加しているわけではありません。

   また、実行時間は変更ありません。

よろしくお願いいたします。

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VM_Yamato
Hot Shot
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以上の回答を頂き有難うございます。

  • 1台の物理ESXiホスト環境
  • vCenter Serverは存在しない

こちらまで確認致しました。

追加で確認しておきたい所については次の通りです。

  • 仮想マシンの台数は1台?2台?(ちょっとここがわからなかったので再度の確認です)
  • いずれのケースでも、xcopyの実施を行っている【コピー元】と【コピー先】は上記の2台の【物理ESXiホスト】内のデータストア領域でしょうか?

通常パフォーマンスの計測を行う際は、”ベースライン”と呼ばれるツールを用いた指標や値が必要です。

本来であれば、望ましいのは物理環境で運用時の”パフォーマンスモニターの記録”などです。

Windowsのパフォーマンスモニターの使い方(基本編):Tech TIPS - @IT

上記のような値がある場合、仮想化環境への転換後の同一Windows環境でも同じようにパフォーマンスデータを取得してみて、異なる値や著しく高い数値や低い数値などを見つけて、

ボトルネック箇所の判定をし、そこから関連する設定項目を変えてみて変更があるか、というのが一般的なパフォーマンス計測と改善のためのアプローチとなります。

例えば変換前の環境がまだ残されている場合で、基準となるパフォーマンス情報(ベースライン)が無い場合は取得をしてみて、その後現在の仮想環境の値と比較するのは良いでしょう。

もし変換前の環境が既に存在しない場合は、仮想環境上で当該のxcopyの動作を行う前と、実行中にパフォーマンスモニターをご覧頂いて高くなったり低なる数値を見つける必要があります。

上述で挙げている具体的に見るべきパフォーマンスモニターというのは次のようなものがあります。

どれを見ればいい、どの値が正しいのか?という点については、環境に依存して正しいあるべき数値というのは異なりますので、これについては環境管理者様主導での判断となります。

作業の間と、作業を行っていない間で、著しく特定の値が異常値を示すような場合は、それをヒントに一般的な解決策を探すことも可能です。

ファイルのコピーが遅いということになりますと、考えられそうなシナリオは次の通りかなと思います。あくまでも現状は限定的な情報のみですので、全く的はずれな可能性もあるのでご容赦ください。

  1. CPUのリソース不足
  2. ディスクパフォーマンスが遅い(Write)

ネットワークについては、お話の感じから、同一ホスト上の処理のように思えましたのでネットワークは関係が無いかな?と思った次第でした。

監視の方法やツールまでのご案内は出来ましたが、後は実際に作業をやってみて怪しい値を見つけてもらうところになると思います。

Yamato Sakai
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yamamototakashi
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VM_Yamato様

ヤマモトです。

追加の質問に対して回答いたします。

  • 仮想マシンの台数は1台?2台?(ちょっとここがわからなかったので再度の確認です)

 ⇒仮想マシンは全2台ですが、それぞれは別物理ホスト上で稼働しています。

  (VMware化前は2つのサーバ(Windows2008R2)が存在し、対象ファイルコピー処理は、この2台間でXCOPYコマンドでファイルコピー処理を行っています。)

  • いずれのケースでも、xcopyの実施を行っている【コピー元】と【コピー先】は上記の2台の【物理ESXiホスト】内のデータストア領域でしょうか

 ⇒ コピー処理は、別の物理ESXiホスト上で稼働している仮想マシン間で行っています。

また、旧環境は撤去しているため、旧環境での基準となるパフォーマンスデータの取得は不可能です。

新環境(新サーバ)には、仮想マシンが1個のみ稼働し、割当CPU、メモリ、ディスクはデフォルト値のままで変更していませんので、割当不足は考えにくいと考えておりますが、コンバージョン後に作成した仮想マシンの設定値を変更すべきでしょうか?(デフォルト値のままでは問題があるのでしょうか?)もし変更が必要なら、詳細設定値のどの値をそれくらいに設定変更すべきか等の情報をいただけないでしょうか?

よろしくお願いします。

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VM_Yamato
Hot Shot
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yamamototakashi​ 様

お返事頂き有難うございます。

2台の仮想マシンが存在し、それぞれが異なる物理ESXiホスト上に存在するということで理解しました。(つまりトータルでは物理ホストは2台存在している)

また、既に旧環境はリタイア済み、お話の流れからすると恐らくそのホスト間をつなぐネットワーク環境は以前のままだろうという事ですね?

今回の投稿では、考えられそうな設定箇所があるかを挙げてみたいと思います。

>新環境(新サーバ)には、仮想マシンが1個のみ稼働し、割当CPU、メモリ、ディスクはデフォルト値のままで変更していませんので、

割当不足は考えにくいと考えておりますが、コンバージョン後に作成した仮想マシンの設定値を変更すべきでしょうか?

(デフォルト値のままでは問題があるのでしょうか?)もし変更が必要なら、詳細設定値のどの値をそれくらいに設定変更すべきか等の情報をいただけないでしょうか?

回答を行う前に、前提として把握をしておきたい情報があります。

公式情報としまして、VMware vCenter Server Converter Standalone 6.2.0は、vSphere ESXi 7.0環境へのコンバートは非サポート構成です。
ただしこの事自体が、今回のパフォーマンスに対しての致命的な影響を与えているかと言えば、理論的に考えてその線は薄いのではないかと思います。
しかし、互換性については抑えておいて損はないですので情報としてお納めください。VMware Product Interoperability Matrices
pastedImage_5.png

またVMware公式の関連資料はこちらにもありますので必要に応じてご利用ください。vCenter Converter Standalone | JP

前段はさておいて、頂いている情報からありえるかなと考える設定変更箇所は次の通りです。

VMware vSphere環境において、仮想マシンが持つ仮想ハードウェアの種類はパフォーマンスを決定付ける重要な要素です。

今回は元々物理マシンだったものを変換しておりますので、現状以下の要素がどのような設定になっているかは把握しておきたいところです。

  1. 仮想ハードディスクの種類(下図内では赤枠でシンプロビジョニング)
  2. 仮想SCSIアダプターの種類(下図内では赤枠でLSI Logic SAS)
  3. 仮想NICアダプターの種類(下図内では赤枠でE1000)

pastedImage_15.png

設定変更で気になる点としては上記の箇所となります。

ディスクに関して言えばWriteのPerformance面ではシンプロビジョニングよりもシックプロビジョニングの方が良いです。変換手順はこちらを参照ください。

仮想ディスクのシックまたはシン プロビジョニングの変更 (2014832)

また仮想NICに関してはVMXNET3が望ましいです。(これを利用するには一旦当該の仮想NICを外して、再度新しい仮想NICを搭載する必要があります。また事前に当該OSに対してVMware Toolsのインストールを頂く必要もあります。

仮想マシンのネットワーク アダプタを選択する (1001805)

VMware Compatibility Guide - Guest/Host Search

pastedImage_16.png

今回こちらの内容については、想定しうるもの、というレベルでの記述ですので、変更を頂いたとしても改善される保証がない点についてはご理解の上作業検討ください。

またシステムの重要度が高い場合は、事前に仮想マシン自体のバックアップも必須という点もお忘れなくお願いします。

(あくまでもコミュニティ上でのやり取りということで本番環境相当の場合で慎重なサポートが必要な場合はVMware社のサポート依頼が必要となります)

以上参考になれば幸いです。

Yamato Sakai
Technical Training Instructor | Dell Technologies Education
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kawaman
Leadership
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Converter を利用した P2V 時の確認点として、パッと思いつく点として以下が切り分けのポイントになるかと思います。

  • 仮想化した OS 内のイベントログに何等かエラーが出ていないか?
    • 仮想化移行する事で、特に今回は Intel CPU ベースから AMD ベースに切り替わっているのでデバイスドライバ回りの更新や、
      イベントログの内容によってはレジストリの修正などが必要な場合があります。
    • まずは Windows Server のゲストOS 内のデバイスドライバメニューやイベントログでアラート、エラーが上がっていないかの確認が重要です。
  • VMware Tools がインストールされ、NIC の種類が VMXNET 3 となっているか?
    • Yamato さんのコメントにもありますが、Windows Server 2008 R2 では VMXNET 3 のみが推奨とされます(詳細は HCL 参照
  • vCPU・メモリの割り当ては適切か?
    • vCPU の割り当てがデフォルトのままとの事ですが、EPYC 側のコア数を適切に活用できていない可能性があるので移行先の環境に合わせる事が推奨されます。

 

後はストレージ IO の観点で、
元々の物理サーバの際のドライブ構成・本数・RAID 構成と、移行後のドライブ構成・本数・RAID 構成に違いはないでしょうか?

例えば元々が 1TB * 4本で RAID 10 (Mirror + Stripe)で組まれていたものが、

1TB * 3本 の RAID 5 に変更されていたら書き込み IO の性能は RAID 処理のオーバーヘッド分(書き込みペナルティ)、性能低下が考えられます。

 

この辺りご確認されると良いかと思います。

 

ご参考まで。