vSphere AppHA への道。Part 8. AppHA ポリシーの割り当て ~ 動作確認

vSphere AppHA への道。Part 8. AppHA ポリシーの割り当て ~ 動作確認

このポストは

vSphere AppHA への道。Part 7. AppHA ポリシーの作成

のつづきです。

今回は、Web Client で

AppHA ポリシーを VM(のアプリケーション サービス) に割り当てます。

セットアップ手順の流れ

  1. Hyperic の vApp デプロイ
  2. Hyperic のセットアップ
  3. Hyperic への VC 登録
  4. AppHA の OVA デプロイ
  5. AppHA と vSphereHA のセットアップ
  6. Hyperic エージェントの導入
  7. AppHA ポリシーの作成
  8. AppHA ポリシーの割り当て ★←今回はここ

Hyperic にリソース登録すると、

AppHA で保護されるリソースは Web Client でも

自動的に表示されるようになります。

vCenter のデータセンタ(例だと dc55u1-1 という名前)で

「アプリケーションの可用性」タブを見てみると、

vCenter 関連のアプリケーションサービスと Oracle 11g が表示されています。

appha-policy-vm-00.png

クラスタの「管理」→「アプリケーションの可用性」を開いてみます。

データセンタよりも下階層の、

クラスタの「アプリケーションの可用性」タブでは

db01 という VM の、Oracle 11g だけが表示されています。

このように、それぞれのクラスタでは、

そのクラスタに所属している VM のアプリケーションだけを表示します。


ここで、AppHA のポリシーを VM のアプリケーションに割り当ててみます。

「db01」のエントリを選択して、「ポリシーの割り当て」ボタンをクリックします。

appha-policy-vm-01.png

前回のポストで作成したポリシー「appha-oracle11g」が表示されているので、

選択して「OK」をクリックします。

appha-policy-vm-02.png

保護対象のアプリケーションに AppHA のポリシーが割り当てられました。

appha-policy-vm-03.png

これで、AppHA の環境構築ができました。

AppHA の動作確認

■ アプリケーションの自動再起動

それでは、Oracle に障害を発生させてみます。

ためしに、Oracle のバックグラウンドプロセスの1つ(smon)を

kill コマンドで強制終了してみます。

[root@db01 ~]# ps aux | grep smon

oracle   17412  0.0  4.1 652528 84692 ?        Ss   May11   0:00 ora_smon_orcl

root     17803  0.0  0.0 107520   864 pts/2    S+   00:21   0:00 grep smon

[root@db01 ~]# kill -KILL 17412

数秒後、AppHA で障害検知しました。

appha-fail1-01.png

Oracle のインスタンスは、すぐに

Hyperic エージェントによって自動再起動されました。

AppHA のステータスは少し(数分)たってから緑に戻りました。

appha-fail1-02.png

vCenter では、

「AppHA <ポリシー名>: Service is down」というアラームがトリガーされました。

これは AppHA での障害復旧後も残りますが「緑にリセット」をクリックすると消えます。

appha-fail1-03.png

■ アプリケーションが自動再起動できなかった場合の動作確認

Oracle が ポリシー設定した「3分」で自動再起動できなかった場合は

VM がリセットされるか試してみました。

先ほど同様、smon の強制停止で Oracle の疑似障害を発生させました。

まず AppHA ではエラー検知をして、

複数回、Hyperic エージェントでの Oracle の再起動をしようとします。

※今回はわざと、自動起動するたびに Oracle を手動停止してみました。


Oracle が自動再起動できず

3分経過すると vSphere HA で、VM がリセットされました。

vCenter では「vSphere HA の仮想マシン監視アクション」という警告がトリガーされます。

appha-fail2-02.png

VM が起動するまで(Hyperic が監視再開するまで?)は、

「アプリケーションの可用性」画面から

その VM のエントリが見えなくなっていました。

appha-fail2-03.png

VM が起動すると、エントリが見えるようになり・・・

appha-fail2-04.png

アプリケーションが自動起動されると、

可用性ステータスも正常な状態に戻りました。

※Hyperic エージェントと Oracle は OS 起動時に自動起動するようにしています。

appha-fail2-05.png


結構いろいろ設定が必要ですが、

手順を整理すれば、もう少し効率よく設定できそうな気がします・・・


以上、AppHA 環境構築でした。

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Last update:
‎05-11-2014 09:47 AM
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