VxRail:vSAN健全性テストの警告抑止方法手順

VxRail:vSAN健全性テストの警告抑止方法手順

本記事では、VxRailやお客様環境においてvSAN健全性テストにて無視が可能なアラートや項目に抑止(Skip)設定をする方法を記載します

※画像はクリックすることで拡大可能です

■概要

VxRail 4.5(vSAN6.6、vSphere 6.5)から、vSAN健全性テストの項目が増えインターネット接続を要求する機能に関するテストも追加されました

vSANビルドに関する推奨事項エンジンの健全性は非インターネット接続環境では必ず警告になるので無視しても問題ありません

なお、vSAN6.6からの新機能でvSAN健全性テストの項目を個別にスキップ(Silence)することができるようになりました

警告が表示されること自体を望まない場合は、該当の項目をスキップしてください

また、VxRailでは下記に関連する項目も無視することが可能です

・Hardware compatibilityに関連する項目(HCLDB, VMware certified等):HardwareやFirmwareなどがVxRail Version毎に管理されているため

・VUMに関連する項目:VxRail ManagerからUpgradeを管理しているため

・vSAN Build Recommendation(vSANビルドに関する推奨事項)に関連する項目

     ‐ vSANビルドに関する推奨事項エンジンの健全性(vSAN Build Recommendation Engine Health):非インターネット接続環境では必ず警告になるため

     vSAN build recommendation:Upgradeのリリース等はVxRail側で管理しているため

     ‐ vSAN release catalog up-to-date:Upgradeのリリース等はVxRail側で管理しているため

・vSAN Support Insight:VxRailおよびDELL EMC側では使用していないため

■vSAN健全性テスト項目の抑止方法

vSAN Build Recommendation Engine Health(vSAN ビルドに関する推奨事項エンジンの健全性)のテスト項目を例に記載します

・VxRail4.7(vSAN6.7, vSphere6.7)の場合

VxRail4.7ではGUI上から設定することが可能です

1. vSAN健全性テストの項目に移動し、抑止したいテスト項目のvSAN健全性テストのグループを選択

vsanhelth_HTML.png

2. 抑止したいテスト項目をクリックし、テスト項目の詳細が表示されたことを確認し「Silence Alert」をクリック

 ※選択されたアラートが抑止したいテスト項目であることを確認して実施してください

vsanhelth_HTML_select.png

3. 警告がでるので「YES」を選択

vsanhelth_HTML_proceed.png

4. vSAN健全性テストの「RETEST」を実施

5. テスト項目が抑止されたことを確認

 抑止されると、チェック部分がグレーのマークに変わり、「Restore Alert」というメニューが表示されるようになります

vsanhelth_HTML_silent_status.png

・VxRail4.5(vSAN6.6, vSphere6.5)の場合

VxRail4.5ではRVCを使用することで設定可能です

1. vCenterにSSHでrootログイン

 SSH有効化手順は下記のコミュニティを参考にしてください

 https://communities.vmware.com/docs/DOC-39994

2. Bashシェルでは無い場合、Bashシェルに遷移

Command> shell.set --enabled True

Command> shell

Shell access is granted to root

root@vc [ ~ ]#

3. RVCにログイン

root@vc [ ~ ]# rvc administrator@vsphere.local@localhost < vCenter SSO ユーザー名@localhostを入力

Install the "ffi" gem for better tab completion.

password:                                      < vCenter SSO パスワードを入力

0 /

1 localhost/

>

4. ls、cdコマンドでvSANクラスターリソースのパスを特定

rvc.png

5. 下記のコマンドで現在の健全性テストのSilent Statusを確認、及びスキップする対象のHelth Check IDを特定

 vsan.health.silent_health_check_statusのコマンドで確認します

vsan.health.silent_health_check_status /localhost/データセンター名/computers/vSANクラスターリソース

"Silent Status"の状態がNormalとなっている場合は、通常通りvSAN健全性テストの対象となっている状態です

カレントディレクトリが既に"/localhost/データセンター名/computers/vSANクラスターリソース"まで到達している場合は、

下記のようにコマンドの引数を省略もできます

vsan.health.silent_health_check_status 0

rvc_vsan_silence_status.png

~~ 中略 ~~

rvc_vsan_silence_status_1.png

6. 対象の項目のHelth Check IDを指定してSilent状態へ変更

 ※vSAN ビルドに関する推奨事項エンジンの健全性の場合は、vumconfigを指定してください

 vsan.health.silent_health_check_configure -a のコマンドで変更可能です

vsan.health.silent_health_check_configure -a [Health Check Id] /localhost/データセンター名/computers/vSANクラスターリソース

実行例

/localhost/VxRail-Datacenter/computers> vsan.health.silent_health_check_configure -a vumconfig 0
Successfully update silent health check list for VxRail-Virtual-SAN-Cluster-5805c8ee-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx

/localhost/VxRail-Datacenter/computers>

7. Step 5(vsan.health.silent_health_check_status)を実施してSilentに変わったことを確認

rvc_vsan_silence_status_2.png

■vSAN健全性テスト項目の抑止解除方法

・VxRail4.7(vSAN6.7, vSphere6.7)の場合

1. 抑止されているテスト項目を選択し、「Restore Alert」をクリック

vsanhelth_HTML_silent_status.png

「Restore Alert」の項目が、「Silence Alert」に変わったことを確認しvSAN健全性テストを実施

vsanhelth_HTML_silent_status_1.png

・VxRail4.5(vSAN6.6, vSphere6.5)の場合

1. Silentにしたテスト項目をNormalに戻したい場合は抑止方法と同じ要領でRVCを使用し、設定します

vsan.health.silent_health_check_configure -r のコマンドで設定可能です

vsan.health.silent_health_check_configure -r [Health Check Id] /localhost/データセンター名/computers/vSANクラスターリソース名

実行例

/localhost/VxRail-Datacenter/computers> vsan.health.silent_health_check_configure -r vumconfig 0
Successfully update silent health check list for VxRail-Virtual-SAN-Cluster-5805c8ee-d3cd-4af5-9988-bcbe0d7715e9

/localhost/VxRail-Datacenter/computers>

■vCenterのアラーム定義を無効化

RVCの使用が難しい場合は、vCenterのアラーム定義を無効にすることで、自動で発生するアラームを抑制することができます

尚、この方法を取った場合はvSAN健全性テスト上の警告は引き続き発生し続けます

vSAN健全性テスト項目の抑止を実施している場合は対応不要です

・VxRail4.7(vSAN6.7, vSphere6.7)の場合

1. vSphere Client にLoginし、"Host and Clusters"を選択

2. 左側の最上部に位置するvCenterを選択し、Configure > More > Alarm Definitions を選びアラート一覧から抑止したいアラームを選択

アラーム設定_4.7.jpg

3. 選択された状態で、「DISABLE」をクリック

 選択されたアラームの無効化が出来ます(Enableの項目がDisableになります)

alarm_4.7.png

alarm_4.7_disable.png

・VxRail4.5(vSAN6.6, vSphere6.5)の場合

1. vSphere Web Client にLoginし、"Host and Clusters"を選択

2. 左側の最上部に位置するvCenterを選択しMonitor > Issues > Alarm Definitions を選びアラート一覧から抑止したいアラームを選択

 右側にあるEditを押す

アラーム設定_4.5.jpg

3. 「Enable this alarm」のチェックを外すことで、アラームの無効化が出来ます

alarm_4.5.png

■参考情報

・VxRail: How to silence vSAN Health Checks in VxRail 4.5(User Correctable)

https://support.emc.com/kb/519562

・Silencing a vSAN health check (2151813)

https://kb.vmware.com/s/article/2151813

・How to silence VMware vSAN Health Checks
https://www.virten.net/2017/04/how-to-silence-vsan-health-checks/

・vSAN Health Service - vSphere Update Manager - vSAN build recommendation engine health (2150914)

https://kb.vmware.com/s/article/2150914

・VxRail: vSAN Health Service - vSphere Update Manager - vSAN build recommendation engine health

https://support.emc.com/kb/522941

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Last update:
‎09-15-2019 05:14 AM
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